ピースボートの"災害ボランティアリーダートレーニングプログラム"を終えて
3/9の夜出発〜3/18の朝帰着でピースボートの「災害ボランティアリーダートレーニングプログラム」通称「トレプロ」に参加してきました。場所は宮城県石巻市です。
いやー疲れた。本当に。体重は3キロほど減ったし(あえてダイエットしてたのですが)、タバコの量は3倍近く増えたし、日焼けで顔は真っ黒だし、疲れると出てくる”唇ヘルペス”もできたし、、、まあそれくらいハードな1週間でした。
人生を色々と思い返してみると、これほどハードな一週間を経験した事は無いように思います。学生時代に合宿というのもしたことがないし、1週間、朝から晩まで何かに本気で向き合い続ける、という行為を僕はしたことがないんじゃないだろうか。
このピースボートのトレーニングプログラム、初日から最終日までを詳しく書きたいのですが、あまりにも内容が濃すぎて書くことができません笑。すごいボリュームになってしまうだろうし、また日記をつける時間くらいあるだろ、って思ってましたがそんな余裕もありませんでした。朝は早く夜が遅い、少しでも時間が空けばタバコを吸ったり休憩したり、とそんな感じです。ということでざっくりと思いついた事を書こうかなと。
自分の意識の低さ
トレプロをはじめる前までの自分の意識はかなり低かったです。何に対してかって言うと、「災害ボランティアリーダートレーニングプログラム」を「ボランティアトレーニングプログラム」程度にしか考えていなかった。なので初日のリアクションとしては、まじかよ、って感じでした。ちょっとなめてたなあと。
初日の座学で「災害ボランティアリーダーとは」というものを考えなければならなかったのですが、そこで初めて、ああ僕は次の災害時にリーダーとなるべくここに来ているのだな、と気づく事ができました。それと同時に、これは大変な所に来てしまったな、とも思いました。でもこの授業のおかげで自分の意識を少し変える事ができました。まあそれでも姿勢は受け身って感じでした。
前にでる
んで2日目の夜。この日から自分の姿勢は一気に変わりましたね。ここまではずっと受け身だったんです。座学でお話しを聞いてって感じで。多分みんなそうだったんじゃないかな。そのシチュエーションが一気に変わります。今度は自分で考えて動く必要が出てくる様になりました。テーマが与えられるんです。"明日どこどこでキャンプを行います。そこでは宿泊用のテントとキッチン用のテントを張り、炊き出しを作ります。"と言った様な内容です。道具はある、車はある、キャンプ地は決まっている、全体的な流れは決まっている。でも与えられるのはそれだけで、どうやったら効率良く安全に、また時間内に与えられた課題をこなせるか、ってことを自分らで考えなければなりません。その話を聞いた時間は夜10時過ぎで部屋が使えるのは12時まで。考える時間はわずか。
このような状況になって、やっと自分が前に出ることができました。それまでは消極的だったし、ななめから様子を伺っている様な心境だったのですが、やんなきゃ終わらんってことで思いっきり自分を出しました。ここで自分を出せて良かったな、このチャンスをものに出来た事があとあとの活動に効いてきました。
変わったこと
そんなこんなで自分のキャラはかなり変わりました。性格が変わったっていうか、もともと隠し持っていた部分が表にでたって感じです。発言はかなり多くなりました。誰かやるだろうって言う気持ちがなくなったんで、思った事は何でも言う様になりました。トレーニングを受けているメンバーの一員でしたが、自分はリーダーである、という気持ちもトレーニングをするうちに強くなりました。あとは先の事をちょっと考える様になったかな。この後どうなるか、じゃあ今何をした方が良いだろうかって。
トレプロを終えてこれからの自分
とにかく濃い一週間のトレーニングでしたが、それでも今回は基礎の基礎を学んだって感じ。今回トレプロで学んだ事を日々ブラッシュアップしていけばならんなって思いました。あとは気持ち。この意識、災害時のリーダーとしての意識は今まだありますが、これは日々薄れていくでしょう。なのでそれをコントロールするためにも、今後も定期的にボランティア活動をしていこうと思っています。参加することで忘れていた気持ちや意識も少しは保たれるのではないか、と思います。それとメンバーとのコミュニケーション。これ大事ですね。
ピースボートについて
ピースボート、ボランティア。今回のトレプロ以外では過去2回短期でピースボートのボランティアに参加しました。ピースボートって何だろう、ボランティアって何だろう?とずっと考えてきましたが、今回少しわかったような気がします。わかったって言っても言葉ではうまく説明できませんが。
ピースボートって言う組織とか、ボランティア団体とかって良くわからなかったんです。基本的に、僕は”ボランティア精神”を未だ理解していないと思う。なので何故みんな自分の時間をそこに費やし、そしてなぜそれが組織になるのだろうかって考えてました。今でも良くわからない事ばかりです。でも今回、そのピースボートの核をなすメンバーに触れた事で少しわかった気がします。わかった、というか感じた。みんな(僕が知る人)本気なんですよね。真剣。責任感が強い。そして自主的。こんな事ってありうるんだろうかって感じですが、ありうるんですね。
そのみんなの気持ちに触れて、僕の心も動かされました。こんな奴らがいるんなら俺もやりたい、関わって行きたいって。こう思うことは、僕にとって大きな収穫になりました。
それとピースボートは素晴らしい組織だと感心しました。「全体ミーティング」に参加すればわかることだし、一度でもトレプロに参加すればそれがわかります。トレプロの始まりから終わりまで、しっかりと計画されたプログラムです。こんなプログラムは、しっかりと組織されているグループでないと作ることはできないと思います。
トレプロを考えている人へ
これからトレプロはどうなって行くんだろう。1週間連続のプログラムは次の10期で終了で、その後は東京で座学、石巻で現場研修ってプログラムに変わると思うんだけど、ずーっと続いて行くのだろうか。まあずっとは続かないと思うんだけど、やってみたいなって少しでも思った人はトレプロに参加することをおすすめします。今ちょうど時間がある人とかは特に。リーダーに向いてないって思う人もいるかも知れないけど、それでも積極的に参加するのは良いことだと思います。トレプロで得るものは本当に多い。お金で換算するのもあれだけど、1週間で2,30万くらい払っても良いプログラムだと思いますよ。それくらい内容の濃いトレーニング。これがただなんて、ピースボート。本当に信じられない。 今のうちに受けておくことをおすすめします。
ではでは。