初心者のための登山とキャンプ入門

NikonのD700、中古で買う・レビュー

ニコンのD700とカールツァイスのディスタゴン28mmのレンズ

2,3ヶ月の間、ずーっと欲しいなあと考え続けていたけれど、とうとうニコンのD700を購入した。最終的に僕の背中を後ろから押したのは、南アルプスを縦走するという計画を立てたことだ。1週間も山に行くんだ。せっかくなら良いカメラを持って行きたいってことで買うに至った。中古で12万くらい。

D7000を買うつもりだったけど

D700を買うつもりなんて始めは全くなかった。当初はD7000の一点張りだったし、D700の存在すら知らなかった。D7000以外考えるつもりもなかったし、他のカメラを考えだしたら時間がいくらあっても足りないって事は良くわかっていた。値段も手頃だし重量も軽い。今よりも良い写真を撮りたいだけだから、D7000で充分だろうと考えていた。だからキャノンやペンタックスも考えなかったし、ヨドバシでもらってきたパンフレットはD7000のみ。重きをレンズの方に置いていた。

どんなレンズにしようか、セットのズームレンズで良いか、それとも超広角のレンズをボディと別に買おうか。なんて事を価格ドットコムの評価を見たり、Photohitoのサイトでレンズ毎の写真を見比べた日々が続いた。写真を見すぎて眼球が痛くなったほどだ。考えすぎて夢にまで現れた。

そこである日気がついたことがある。D7000で撮った写真を見ても、どうも自分は気に入ることができない。D7000の評価はどこでもすごく高い。でも自分が写真を見るとどうも好きになれない。プロや写真に精通している人が撮った写真を見ていないのかも知れない。けど何百枚と写真を見ても気に入る写りの写真を見つけることが出来なかった。

一方D700で撮った写真は心惹かれる事が多かった。同じレンズを使っていても、D700で撮った写真はグッとくるものがあった。もちろんこれも、D700を使っているくらいだから、撮影技術に長けた人が多いのかも知れない。

小河内岳避難小屋
小河内岳避難小屋

そんな理由でレンズ選びで迷うはずがボディ選びで迷うハメになり、最終的にはD700の中古を購入する事に落ち着いた。D7000よりずっと重いし大きいし、それに加えて古いし中古だし、D7000と比べてしまうとどうも弱かったけれど、唯一写りが気に入った、という事だけでD700を選んだ。

それと自分の傾向として、僕の選ぶカメラは年々グレードがアップしているという事もあった。 キャノンのもらいもののフイルムの一眼から始まり、そのあとはもらいもののペンタックス、もう一回キャノンの一眼、その後はリコーのGRIIになり、そしてルミックスのGF1になった。まあどの写真もオートでバカチョンで撮っていたので写真の性能を最大限に活かす使い方はしていなかったけど、それでも良い写真を撮りたいという傾向がある様に思えた。カメラとの付き合いも意外と長い。ここでD7000を購入しても、いずれは上位機種が欲しくなるだろうと言う未来の自分が良く見えた。

という理由で楽天の「カメラのナニワ」さんから中古のD700を購入した。同じ店から3台ほどD700の中古が出ていたが、問い合わせて一番状態の良い物をお願いした。
ちなみに僕は素人だから、届いた実物を見ても写真を撮っても状態の善し悪しはわからない。そのうちニコンのサービスセンターで検査的な事ができるのならお願いをする予定だけれど、今のところ使っていて問題は無いように思う。

D700のレビュー。重量や大きさ

さて、D700のファーストインプレッション(デジイチが初めての初心者のレビューです)はと言うと、重い。今までメインで使っていたGF1が、広角レンズと合わせても680グラムくらいだったのでそれよりも300グラムも重い事になる。本体だけで。うわー重いな、って最初にそう口にした。そして本体も大きい。僕は女性クラスの手の小ささだから、D700のボディの大きさは手に余る。電源のオン・オフの作業もスムーズにはいかない。

操作はすごく簡単。ニコンのカメラを使用するのは初めてだけれど、どこがどんな機能を果たすのかと言うのは少しいじくればすぐに落とし込めた。分厚いマニュアルも丁寧に書かれているので読んでいても何の苦もない。

D700を1週間ほど使い倒してみて

荒川岳のカール
荒川岳のカール

重量に関して。カールツァイスのレンズと合わせて1.7キロくらいだったと思うけど、重いと感じなくなった。肩に一日中かけるているのは(登山時)さすがにしんどいけど、右手で一日中持ち続けても苦にならない様にはなった。カメラを右手に握ったまま登山道を2時間ばかし走っても問題がなかった。

というのも、D700のグリップの良さにあると思う。非常にホールドが効いて吸い付く様な握り心地なのだ。指先だけで引っ掛けて持つ、なんて事もできる。危ないけど。そんな理由で肩にストラップをかけずほとんど手に握っていたので、1.7キロの重さには慣れてしまった。今GF1を持つと逆に気持ち悪く感じる。軽いのが不安ですらある。慣れってすごいと思う。

ボディの大きさにも慣れた。始めは手こずった電源のオン・オフも、気がついたら指が覚えて苦戦する事はなくなった。写真を撮ろうと感じた時、既に指は電源を入れやすいポジションに移動しているようだ。むしろ自分が電源をオンにしようと思わなくても、撮ろうと思った瞬間には指が無意識にオンにしていることの方が多い。あれ、俺はいつ電源を入れたんだろう、って何度も思った。

D700の写り

小聖岳付近の登山道
小聖岳付近の登山道

GF1やGR digitalIIとの比較になってしまうが、D700はすごくいい。解像度が高いって言う表現であっているのかはわからないけど、びっくりするくらい細かいところまで写してる。今までは、例えば風景を撮った時なんて木の一本一本の細かい部分はぐしゃってなっていたけども、それがD700では潰れていない。画像を拡大して確認する度にすげーなーと感心してしまう。画像の一部分を切り抜いて、大きな素材として使っても何も問題がないなあと感じた。画像を色々な形で利用できそうだ。

それと、写真に奥行きがあると感じる。これはレンズなんかにもよるのかも知れないけど、レンズは一個しか持っていないのでわからない。 今までは薄っぺらい写真が多くて、山の写真を撮っても距離感を感じる事はできなかった。撮影後にPCで確認して毎回「俺の見ていた風景はこんなんじゃない」と嘆いていた。それがD700になってからは「俺が見ていた景色ってこんなに良かったっけ」と思ったりもする。なので下山後に撮った写真を見ているだけで、すごく楽しい。

レンズ

さて、問題はレンズでした。悩みに悩んで購入したのが、カールツァイスの「 CarlZeiss DistagonT*F2/28mmZF.2」。このレンズについては、次の日記で書こうかなあと思います。

2015年6月追記

D700とカールツァイスのDistagonT*F2/28mmZF.2で撮影した写真をグーグルフォトにアップしています。アップした時点で画像がかなり荒くなり残念なのですが、参考になるかも知れませんのでよろしければ確認してみてください(ほとんど山の写真です)。