登山の定番朝ごはん!パン雑炊
登山の行程で朝ごはんが3回あったなら、かならず1回は入れるであろう定番メニューです。なんと言っても食べやすいことと、とろけるチーズが朝でも食欲をそそるというのが人気の秘密です。だいたいどんな人でもモリモリと食べてくれる味付けです。
パン雑炊に使用する食材
1. フランスパン
なぜフランスパンかというと、スープに浸して食べるのに調度良い食感だからです。かさばるのが難点ですが、スープに浸せば膨らむので潰れても構いません。このくらいのサイズですと3-4人分というところです。
2. とろけるチーズ
要冷蔵と書いてありますが、気温にもよりますが経験上3日くらいは山で持ち運んでも大丈夫だったと思います。今回は3人分を作るのに一人2枚の予定ですが8枚入りを買いました。多すぎるわけではないなら開封しないで持って行ったほうがもちがよさそうな気がします。それにこのメニューではチーズは最高に重要な存在ですし、チーズの栄養価・カロリーは登山に非常に有効です。
3. たまねぎ
スープは、オニオングラタンスープのイメージです。玉ねぎは日持ちする登山の料理に便利な食材です。 今回はそこまでメインでも無いので小さめで結構です。
4. ベーコン
パックベーコンを持っていきます。具は多めでも少なめでもよいので、開封せずに持っていけるサイズの物を買いましょう。
5. コンソメ
固形コンソメで味付けをします。もちろん顆粒でもOKです。1-2個使用します。
6. クレイジーソルトなど
これらの材料で固形コンソメスープだけですと、ちょっとぼんやりした味になってしまいますのでクレイジーソルトで引き締めて貰います。今回はナルゲンボトルに少し移して持って行きました。以前たまたまあった、宅配ピザについていた乾燥ハーブミックスみたいなものを持って行ったらとても香り高く飽きのこない味になりました。家にそういったものがある場合はぜひ試してみてください。
7. バターなど油
玉ねぎを炒めるのに使います。このバターなら90g入のものが販売されています。オリーブオイルでもサラダ油でもラートでも結構です。持って行きやすい物をお持ちください。ちなみに、持っていかずに炒める行程を省いて煮るところからやってもいでしょうし、性能の良いフライパンがついたコッヘルならベーコンの油のみで間に合うかもしれません。
今回持っていく材料はバターを入れないで530g。3-4人分です。
パン雑炊の作り方の手順
1. 玉ねぎとベーコンを切る
玉ねぎを薄切りします。繊維に沿って切れば歯ごたえが残りますし、繊維を断って切ればスープに溶けてく感じになります。ベーコンは袋の上から切って入れるときにパッケージをはがすとまな板がベトベトになりません。
2. バターを入れ好きな具合に炒める
コッヘルに玉ねぎ、ベーコン、バターを入れて炒めます。どの具材も生でも食べれるしよく炒めても味が出ますのでお好きな具合に炒めてください。
3. 水とコンソメを入れて煮る
このメニューで唯一注意するポイントは、水の量です。一人あたり300mlあっても良いかと思います。というのはフランスパンが水を吸ってスープが無くなってしまい、普通の感覚で作るとだいたいスープが足りなくなります。「ちょっと多くない?」と思うくらいで良いと思います。
また、コンソメは2つ持っていきますがまず1つ入れて味を見ましょう。濃いと美味しく感じますが登山中にノドが乾いてしまいます。薄くてごくごく飲める方が、特に冬場で水分補給が不足しがちな時には適しています。
沸騰したらクレイジーソルトで味を整え、スープの完成です。ちなみにここまでを前の日の晩にやっておくと翌日の朝食の準備がラクです。
4. パンを切ってチーズを盛る
よくある長いフランスパンを今回3人で食べようとすると、一人あたりはこれくらいの大きさになますが、意外とスルッと食べれてしまいます。これを3センチくらいに切って、器に盛り、とろけるチーズを上に乗せます。
5. チーズの上からスープを掛けて完成
チーズの上からスープを掛けて完成です。写真を撮っている間にグングンスープが減ってしまいました。とろけるチーズとコンソメスープが良く合います。
お料理道具ピックアップ「角型クッカー」
クッカーの中では少数派と言われる、角型クッカーです。モリタという会社のものですが今は無いらしく、代わりにユニフレームからほぼ同じもの「山クッカー 角型 3」という名前で販売されています。440gです。アルミのフタ付きコッヘルが2つと、フライパンが付いています。大きいコッヘルのフタはフライパンにも合います。フライパンにはフッ素樹脂加工がしてあり簡易的な印象ですが、フタ付きのフライパンがあることで料理の幅はだいぶ広がります。
角型クッカーのメリットは、パッキングしやすい、液体を注ぎやすいの2点が言われており、少数派といえども根強いファンがいます。これに変わって大流行し現在でも主流なのが円柱型のものです。これの一番の魅力はガスボンベとガスのヘッド(コンロ)がクッカー内に収納できることです。
私の場合はクッカーの中に別のアルミの食器を3枚入れて写真のようなセットにしています。中の空間には生卵を入れて運んだり軍手が入ったり米が入ったりしているのでデッドスペースにはならないので、仮にガスボンベが入らなくても気になりません。
これからクッカーを買おうという人はなにを選ぶか迷いますよね。一人登山が主流な人、もしくは何人かで行っても個々人でレトルトやフリーズドライを作って食べるようなスタイルだとか山小屋泊が主な人は間違いなく円柱型タイプのものが良いでしょう。軽くて収納性の良い品がいくつもあります。もちろんそれで料理も出来ます。しかし料理も楽しんでいきたいとか、基本的に誰かと一緒に行ってテントでわいわい料理をつくるようなイメージを持っている人はこれくらいは必要最小限のサイズと機能かなぁと思います。
値段は5000円もしないですし、ほぼ一生使えるし、これだけのセットがあれば3人分くらいの料理はほとんど出来ますのであまりいろいろと思い悩む必要が無いのもまた良いところです。もうちょっと料理に重きを置きたい人はより性能の良いコッヘルがありますので、また別の機会に紹介します。ただし、重くなります。この角形クッカーは料理もしたいけど軽めで大きすぎないのがいいという絶妙な立ち位置にいる、そういうクッカーです。