初心者のための登山とキャンプ入門

漆喰塗りDIY⑤ 城かべ漆喰・藁スサと紙スサの違い、城かべシーラーを塗る

漆喰のテスト

前回の漆喰塗りでベニヤや柱から灰汁がでることがわかり、その対処のためにシーラーを買い、ついでに漆喰を追加で20キロ購入。今回は「高級」ではない、藁スサ入りの城かべを選んだ。

高級ではない「城かべ漆喰」を追加で買う

今回は普通の「城かべ」を選んだ理由は、ウェブサイトに「城かべは高級城かべよりは白くない」と書かれた一文を見つけたからだ。

僕は当初、南スペイン風の純白の壁を理想としていた。けれど、この柱がいっぱいある和風な部屋に似合わないことが、壁一つ塗ってみることでどうやらわかってきた。というか、真っ白じゃなくても部屋全体が白くなると違和感があるんじゃないだろうか、とすでに漆喰を塗り初めたことを後悔しつつすらある。恐らく、蔵の中で暮らす感じになるのではないだろうか。

それともう一つ、白さ以外には漆喰の表面のテカリ方が気になったからだった。それが技術の問題ないのか漆喰の問題なのか。
そんなことが知りたくて、今回は高級ではない城かべを買うことにした。

「城かべ」と「高級城かべ」の違いを確認する

撹拌中の城かべ漆喰
撹拌中の城かべ漆喰はワラの色か黄色っぽい

早速城かべに水を入れて練ってみたが、城かべのワラ感にとても驚いた。漆喰の中にはっきりと薄茶色の藁が見えており、高級城かべとまるで違う。スサの違いでこんなにも変わるんだ、と知らない世界のことなので驚きが多い。

困ったなあ、使いづらいなあと思ったけれど、乾いたあとの城かべ漆喰を見てみるとそんなにワラ感はない。超接近して見ればワラの存在を確認できるけれど、少し離れれば紙スサの高級城かべとの違いは感じられない。

城かべ漆喰と高級城かべ漆喰のテスト
3層に塗った漆喰。真ん中が普通の「城かべ」で右と左は「高級しろかべ」

どちらが白いかと言われると僕には判断が難しい。テストの仕方もいい加減で、漆喰の塗り方や水の量などの条件も違うので何とも言いがたい。同じ高級城かべでも左と右の様に光沢具合が変わってしまうのだけれど、そのはっきりとした原因も未だつかめていない。

まあ、2つの漆喰の差がめちゃくちゃ激しいわけでもないという事がわかったのでよかった。ということで今後は高級城かべと城かべを混ぜて使うことにしよう。

城かべシーラーを塗る

城かべシーラーを塗った壁。乾燥前は白っぽい。
城かべシーラーを塗った壁。乾燥前は白っぽい。

次に明日漆喰を塗る予定の壁に城かべシーラーを塗った。
水と混ぜて3倍液を作るのだけれど、僕が買ったものはボトルに入っていないものだったし、また空いた容器の持ち合わせもなく面倒だった。(のちのち大きすぎるポリタンクを買った。)

城かべシーラー城かべシーラーをポリタンクに入れる

シーラーは白い。けれど壁に塗ってしばらくすれば透明になり、やや壁の表面がてかる。そして乾いたあとはベタベタとしている。匂いはない。

柱から灰汁が出ないよう四隅には丁寧にシーラーを塗った。
ちなみにこの城かべシーラー。ただのシーラーなんだけれど、どこかに「アク止め効果もある」って書いてあったので買うことにした。
これでまた灰汁が出たらヤになっちゃう。

左官の本を買う

左官の本 世界で一番やさしい左官

漆喰のことで見落としていることや知るべきことがあるんじゃなかろうか、ということで左官の本を買った。漆喰のみを書いた本は売っていなかったと思う。

なぜ漆喰にテカリがでるのか、コテの角度は、隅の塗り方のコツ、扇模様の上手な作り方、とか僕が求めていた込み入った技術的なものは一切載っていなかったので残念。あくまで左官の世界に関することをまとめている本であり、漆喰に割いているページは少ない。

けれどこの本は漆喰を塗り始める前に読んでおきたかったなと思った。漆喰以外にも世の中には沢山の素敵な壁があるのだと知った。素敵な壁=漆喰、という考え方しか僕はなかったので、この本を先に読んでいたら漆喰を選んでいなかったかも知れない。別に漆喰が悪いというわけじゃない。世の中には漆喰以外にも素敵な壁がたくさんあって、選択肢もたくさんあったんだ。漆喰以外の壁についても考えてみたかったなあ、と少し残念に思った。