ワトコオイルの色見本とレビュー
桧の端材を利用した机の天板を作ろうと思い、暇をみつけてはブライワックスを塗ったりカンペハピオのオイルステインを塗ったりして色の出方を研究しています。
カンペハピオのオイルステインは4色揃えたけれどまだ納得できなくて(近いうちに色見本を作る予定)、そして今度はワトコオイルに手を出しました。ネットで散々色の違いを調べたけれど、やっぱり塗料は自分で使ってみないとわかりません。
ということで桧を使ったワトコオイルの色見本を作りました。
ワトコオイル塗りたての写真
左から、無塗装(サンダーもかけていない)、エボニー、ミディアムウォルナット、ダークウォルナット、ドリフトウッド、マホガニー、チェリー、ホワイト&ナチュラル。
塗りたてなので発色がいい。けれど写真は日陰で撮ったので暗め。
ちなみにホワイト&ナチュラルというのは、一度ホワイトを塗ったのだけれど桧が白く違いがほぼなかったので、その上からナチュラルを塗ったもの。ナチュラルは若干色がつく、というか木目が際立つ感じ。
こちらは日向で撮ったもの。左から無塗装、チェリー、ホワイト&ナチュラル、ドリフトウッド、マホガニー。塗りたてなので全体的に発色が強い。時間が経つともう少し落ち着いた色になる。
こちらも塗りたて日向での写真。左からミディアムウォルナット、ダークウォルナット、エボニー。
思ったより塗装にもムラが多くなってしまった。やすりがけがいい加減だったのもあると思う。使ったのは180番のサンドペーパー。
ワトコオイル乾燥後の写真とレビュー
外でしばらく乾燥させ色が落ち着いた状態。左からエボニー、チェリー、ホワイト&ナチュラル、マホガニー、ダークウォルナット、ミディアムウォルナット、ドリフトウッド。
エボニーについて
木目や木にもよると思うけれど、エボニーは全ワトコオイルの中で一番複雑な色がでて面白い。茶色ぽかったり黒っぽかったり緑っぽかったり。そんな感じで一番、木らしい、感じがする。エボニー一色だけで十分だけれど、チェリーを混ぜて赤みを足したらどうなるか見てみたい。ちなみにエボニーは人気色のようだ。
チェリーについて
赤くて使いづらそうだけど、かわいらしくて割りと好き。
ラワンにチェリーを塗りその上からブライワックスのミディアムブラウンを塗ったことがあるけれど、それがすごくいい感じになった。チェリーは組み合わせしだいで輝きを放ちそうな、そんな可能性に満ちた色の様に思う。
ホワイト&ナチュラルについて
桧の様な白い木にホワイトを塗っても違いがほとんどわからなかった。他のオイルを塗ったあとにホワイトを塗る、もしくは濃い色の木で試してみようと思う。
ナチュラルは本当にナチュラル。白い木肌が微妙に黄ばみ、そして木目が際立った。塗装をしなくてもいいけど若干寂しいなって言う時に塗る感じかな。子供用の椅子に使うとか、本当に木目を活かした木材に使うとか、そんな感じがいいかもしれない。
マホガニーについて
紫キャベツの様な色。ワトコオイル全色のなかで一番強烈な色で使いづらそう。家具で使うならワンポイント(引き出しの取手など)で使ったり、もしくは赤が欲しい塗料に少し混ぜて使うのが良さそう。
ダークウォルナットについて
一般的というか、ネットでよくみかける、みんながDIYで作る家具の色の様な、そんな印象のこげちゃいろ。使い込んだアンティークの机とかだと、この色を選ぶことになるのかも知れない。
ミディアムウォルナットについて
好きな色。無理がなくて使いやすいと思う。アンティークやナチュラルテイストの家具に合いそうな色。人にあげる無難なものを作るとしたら僕はこの色を選んでしまうだろう。というか、ワトコオイルの中で机に塗ったら一番落ち着きそうな色はどれか、と聞かれたら、僕はこのミディアムウォルナットと答えると思う。
ドリフトウッドについて
工事現場で拾ってきた廃材の様な、そんな渋いイメージの色になった。ドリフトウッドという名前もすごくあっていると思う。外にしばらく放置された木材の様な、くすんだ感じの色なのだろう。桧のせいか黄色が強くなったけれど(実際は写真よりもやや黄色い)、使用する木材によっては渋い素敵な色がでそうだ。
ワトコオイル使用後の感想
ワトコオイルの匂いは個人的にはかなりきついです。色んな塗料が世の中にはあると思いますが、その中でもかなり苦手な部類の甘い匂いがします。
ですので確実に外で使用する、また塗装用のしっかりとしたマスクを使用することをおすすめします。また塗装後も匂いは続くので、匂いがなくなるまで外に放置しておいた方が良いと思います。
下の写真のマスクは僕の使用しているものですが、とてもおすすめです。嫌な匂いを完全にシャットアウトしますし作業中も苦しくありません。このマスクを作業中つけていて、しばらくして外すと「世の中にはこんなに色んな匂いがあるんだ」ということがわかります。
ワトコオイルの仕上がりについて
仕上がりは「濡れたように深みのあるウェットタッチ」というのワトコオイルの宣伝文句ですが、しばらく使った感じではそう感じませんでした。しかし一般的なオイルステインなどの塗料と比べるとがっつり色を付け過ぎないので「木目を活かす」というのはあっていると思います。
でも、ワトコオイルだけでは寂しいというか、物足りなく感じるので僕は仕上げにブライワックスを塗ることがほとんどです。
写真は同じくヒノキの端材で、それにワトコオイルのダークウォルナットを塗ったものです。その上からブライワックスの「ジャコビアン」を2度塗りしました。ワックスはツヤがでてしまいますが、塗ると色に深みがでますし、ワックスの色が木材のキズに入っていい感じになるのでおすすめです。