テニスのネットを自作・DIY「切らずに組立て1時間」
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テニススクールでボレーの練習をするときに使うような、ミニネットを自作しました。ホームセンターで売っている手に入りやすい材料で、組み立てるだけで作れます。「庭やちょっとした広場ににサッと出して気軽にラリーしたい」という目的のネットです。
目指したネットはこれ
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自宅練習用のネットは折りたたみ式のものが7千円くらいから販売されていますが、私が欲しかったのはこちらの写真のタイプのもの。今までは自転車などをネット代わりにして家の前でテニスしていましたが、こういう簡単で小さなネットがあるといいなと。折りたたみ式はたいてい長く、長さがあると、場所を占領している感がでてしまって迷惑にもなってしまいます。しかし買うと1.5万円以上します。自作したネットは約3500円、1時間で作れました。
折りたたみ式で安価なタイプはこういったものがあります。マンション住まいなどだとエレベーターに乗せられないので、こういったタイプになるかなと思います。
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ネットの材料一覧と購入した値段
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- イレクターパイプ 150cm × 2本(上下の枠になります)515円×2
- イレクターパイプ 90cm × 2本(左右の枠になります)308円×2
- イレクターパイプ 30cm × 4本(倒れ止めの足になります)98円×4
- パイプのキャップ(J110A) × 4個(足の先にはめます)31円×4
- ジョイント(J118A) × 2個(上両端のジョイントになります)88円×2
- ジョイント(J12A) × 2個(下両端のジョイントになります)195円×2
- 網 タテ1m × ヨコ170cmくらい (2m買ったので)210円
- 結束バンド 15本くらい (20本入り)118円
- サンアロー接着液100ml 398円
合計 3454円になりました。
このほかに道具として、普通のハサミを用意してください。
材料詳細
ホームセンターに行くとこのような親切なパンフレットがあり、イラストを見ながら品番を確認して買うことができます。
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1、2、3のイレクターパイプ
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塩ビの水道用のパイプのほうが安く売っていますが、塩ビのパイプは太さが各種あったりジョイントも専門的で、ちょっと選ぶのに注意が必要です。かつ重さもなくたわむという欠点もあります。イレクターパイプはDIY用に整えられたものですから、素人にもわかりやすいように太さもジョイントもシンプルに用意されているところが手軽です。かつ金属なので硬さと重さがあり、テニスのような強いボールの衝撃を受ける場合にはちょうど良いかと思います。
横幅は今回はコンパクトにしたかったので150cmにしましたが、2mも売っていますのでそちらでも良いかもしれません。タテはテニスのネットとちょうど良い90cmが販売されています。テニスのネットは中央が91.4cm、両端が107cmですのでちょうど切らなくてもよい長さになります。
4のイレクターパイプのキャップ
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足部分の先にはめるキャップです。無くても良いかもしれませんが、以前、庭にイレクターパイプを放置していたら端っこからさびてしまいましたので、また、虫とかが中に巣を作りそうだと思ったので使うことにしました。
5のジョイント
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上のコーナーをつなぐL字型のジョイントです。
6のジョイント
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こちらは、足を手軽に取り外して収納できるように、下の足部分のパイプが4本に抜けるようにしました。なのでいずれの方向も貫通していないタイプを使いました。(貫通しているタイプも売っているので注意)
7のアミ
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アミはなんでもよいのですが、アニマルネットが安かったので購入しました。
8の結束バンド
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枠に網をくくりつけるのに使いました。手持ちのヒモで結びつけても、なんでもよいです。
9のサンアロー接着剤
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イレクターパイプとプラスチックのジョイントは差し込んだだけではすぐに抜けてしまい、ガタつきます。イレクターパイプ専用でこの接着剤がメーカーより指定されていましたので買いましたが、ホームセンターの店員さんによると「この接着剤じゃなきゃいけないってわけでもない」とのことです。もっと安くてよいものがあるかもしれません。そしてホームセンターに100mlしか置いていなかったのでそれを購入しましたが、30mlから販売されているようです。今回はおそらく5mlくらいしか使わなかったのではないかと思います。
自作ネットの作り方
組立てる
4本の足の片方にキャップをはめます。入りづらかったらとんかちなど硬いものでたたきます。そしてこちらの設計図のように組み立てます。
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接着液で固定する
間違いやゆがみがないことを確認したら、接着液を垂らしてイレクターパイプとジョイントを固定していきます。接着液はスポイトで吸って、細い口から出てくる仕組みになっています。アロンアルファみたいなタラタラした感じの液体です。
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写真のように「上」からすきまに垂らすのが正解で、乾いたら向きを変えて垂らし、、、を繰り返していくのが正解です。取説によると、初めは2滴くらいを「仮止め」のイメージで垂らし、大丈夫だったらパイプの周りぐるっと一周垂らして「本止め」をすると良いそうです。はみ出ても目立たないので簡単。ちなみに一か所あたり0.7mlが適量とのことです。今回は8か所接着したのでやはり小さじ1杯くらいしか使っていませんね。
この作業のとき、足だけは取り外しできるようにしたいので、接着液で固定しないように気を付けてください。
15分くらい乾燥するのがよいらしく、すきまがなくたっぷり埋まっていると、水が入って錆びてしまうのを防止するそうです。
ところでこのスポイト、このまま保存したら先端の細い管に目が詰まらないのでしょうか。また使えるのかな。調べてもどこにも書いていないんですよね。とりあえず乾く前に水洗いしてしまいました。あと、残った接着液、イレクターパイプの接着以外に使い道あるのでしょうか。高いものでもないので気にしませんでしたが、買う人はついでにホームセンターの人に聞いてみるといいかもしれません。
アミを張る
アミの4つの辺すべてがパイプに巻き付くようにして結束バンドで留めていくと、ほつれやすさをカバーできてよいかと思います。結束バンドの先が気になる場合は切りましょう。もっと頑丈にしたい場合はより頑丈なネットとヒモでグルグル巻きにするとよいと思います。
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完成
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これで完成です。
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はじっこの高さは盛り上がっていますが、真ん中あたりは93cmくらいでしょうか。タテ枠の高さは90cmですが足のジョイント部分の厚みがでます。公式のネットは91.4cmでほぼ近いので私は気になりませんが、気になる方はパイプカッターを使ってあらかじめイレクターパイプを切断することができます。パイプカッターはホームセンターだと3000円くらいしますが、100円ショップダイソーだと400円であり、なかなか使えると聞きました。置いてある店舗とない店舗があるようなので事前に確認が必要ですが、本格的なパイプカッターを買う前に一度チェックしてもよいでしょう。
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収納時は足を外せば、かさばらなくなります。
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足先にキャップが付いていることが”自作っぽさ”を軽減してくれます。マストではありませんが、見栄えが良くなるし安いので付けることをおすすめします。