初心者のための登山とキャンプ入門

富士山の最新情報の入手と緊急連絡先、登山届の提出先

登山届を提出する人 イラスト

無事に富士登山をするためには、装備などの準備のほか、天気などの最新情報をゲットすることも大切です。情報を得られる場所、そして実際に助けが必要になった時に頼れるところ、遭難した時の連絡先も把握しておくと安心です。
さらにはそれらに備えて、事前に登山届を出しておくことが重要です。こちらのページの下の方からA4サイズの登山届がダウンロードできます。

最新の登山情報の入手先

現地の情報センター

登山情報とは、今まさに進もうとしているルートについて、例えば「昨日こんな事故があったのでココで気をつけてくださいね」という最近起こったケガや道迷いの事故だったり「ここ数日天気はこんなふうになっていますよ、○時になると風が急に出ますから防寒に気をつけてくださいね」などという現地だからわかるような天気の情報などのことです。

開山期間中、各登山口ではこのような最新情報を提供していますから、寄って確認するようにしましょう。

富士山吉田ルート六合目富士山安全指導センター
吉田ルート六合目にある安全指導センター

吉田ルート

  • 山梨県営五合目総合管理センター(富士スバルライン五合目)電話 0555-72-1477
  • 富士山安全指導センター(六合目)電話 0555-24-6223

富士宮ルート

  • 富士山総合指導センター(富士宮口五合目)電話 0544-22-2239

須走ルート

  • 臨時派出所(須走口五合目)

御殿場ルート

  • 臨時観光案内所(御殿場口新五合目)

事前の問い合わせ先

また、自宅にいて計画をたてる段階で知りたいことや、大雨が続いたから登山道は問題なく通れるんだろうかなどと不安な点を電話で問い合わせたい時もあるかと思います。このようなときは役場の観光課などでも情報を提供しています。

吉田ルート

  • 山梨県営五合目総合管理センター(富士スバルライン五合目)電話 0555-72-1477
  • 富士山安全指導センター(六合目)電話 0555-24-6223
  • ふじよしだ観光振興サービス 電話 0555-21-1000

富士宮ルート

  • 富士山総合指導センター(五合目) 電話0544-22-2239
  • 富士宮市観光協会 電話 0544-27-5240
  • 富士宮市観光課 電話 0544-22-1111
  • 新富士宮駅観光案内所 電話0545-64-2430

須走ルート

  • 小山町観光協会 電話 0550-76-5000
  • 小山町商工観光課 電話 0550-76-1111

御殿場ルート

  • 御殿場市観光協会 電話 0550-83-4770
  • 御殿場市商工観光課 電話 0550-83-1212

緊急時に頼れるところ

救護所

富士山にはボランティアで運営されている救護所が4箇所あり、応急処置やアドバイスを受けることが出来ます。

  • 吉田ルート五合目-県営五合目総合管理センター(富士山五合目赤十字救護所:山梨赤十字病院運営)
  • 吉田ルート七合目-鎌岩館下(山梨県富士山救護所:千葉大学医学部運営)
  • 吉田ルート八合目-太子館(富士吉田市八合目救護所:山梨大学医学部・富士吉田市立病院運営)
  • 富士宮ルート八合目-池田館横(富士山衛生センター:浜松医科大学運営)

開山期間はずっとオープンしている訳ではなく、その年ごと、施設ごとでも開設日が異なっています。自分の歩くルートについて確認しておきたい場合は下記に問い合わせると良いでしょう。

  • 吉田ルート(富士山安全指導センター)電話 0555-24-6223
  • 富士宮ルート(富士宮口五合目総合指導センター)電話 0544-22-2239

通報

だれもがなるべくお世話になりたくないものですが、どうしても自力で下山することが困難になり救助を要請する際は、110番か119番に電話します。

富士山では居場所を示す目印となるものは山小屋くらいしかないので、それをわかりやすく伝えるために標識や標柱に”現在地番号”というものが書かれています。下の写真では□で囲まれた”S-079“と書かれているものそれになります。自分の居場所を伝えるには、この番号を伝えて下さい。

道標・標柱の現在地番号
四角の中の S-079 が現在地番号

また、自宅に居る家族を介して緊急時の通報を行う人が意外にも多いそうです。 しかし、遭難場所の特定やメンバーの負傷具合、救助方法を考えるにしても間に人を介すとスムーズに行かないこともあるため本人が電話することが一番です。
もちろん、近くに助けを得られる別の登山者や山小屋があれば、頼って電話をお願いするのもよいでしょう。

登山届を提出しよう

富士登山の登山届

紙で出すのがオーソドックス

登山届を予め提出しておくことによって、万が一の捜索の時に非常に役に立ちます。事前に警察署に郵送しておく方法もありますが、各五合目に設置されている登山届ポストに入れるのが利用しやすいです。
ただし、出し忘れに注意しましょう。また、家族等にも口頭で簡単に伝えるのではなく、紙にプリントした計画書を渡しておくことが理想的です。

富士山の登山届の提出先

  • 吉田ルート 五合目総合管理センター入り口の左壁と内部のカウンター
  • 富士宮ルート 五合目レストハウス内階段踊り場
  • 須走ルート  登山口入り口の東屋の横
  • 御殿場ルート 登山口入り口の鳥居近くの案内看板の横

スマホやパソコンからの登山届

総合管理センターでオススメされた方法の一つは、スマホから出せる登山届です(もちろんパソコンからでも)。これは(公社)日本山岳ガイド協会 の運営するシステムで、だれでも無料で利用できます。

はじめに新規登録をしなければいけないのがメンドウと感じるかもしれませんが、プリントアウトする手間が省けるだけでなく、家族や友達と計画を共有することができたり、また、下山届も出せてしまうなどおもしろいサービスです。家族と共有することで緊急時の連絡がスムーズなだけではなく、登山では登山届が出された入山口と下山口の警察の管轄が異なったりして情報伝達に時間がかかってしまう所を、このようにウェブで共有することにより素早い対応が出来るのだそうです。

ウェブで登山届 コンパス
山と自然ネットワーク コンパス

また副次的な効果としてですが、マップから歩くルートを指定して登山届を出す方法を利用すれば、「自分はここから登り、ここに何時頃下山するんだ」と計画を再認識できます。計画をしっかり把握することは事故防止上、大切なことです。

どこのルートを登るかもわからず連いて行けばいいと思っている初心者のメンバーがいたら、この登録の係りをやってもらうのも良いかもしれません。