初心者のための登山とキャンプ入門

キャンプで良く使うロープワーク

ロープワークのイラスト

ロープワークは覚えておくと便利!

キャンプではタープやテントを固定するためにペグを利用しますが、ペグを使えない場面ではロープを直接木や石に結んで固定します。ロープワークは必ずマスターしなければならないものではありませんが、下記の代表的な4つの結び方をおぼえれば、スムーズにロープを結んだり解いたりする事ができますし、また応急処置等にも使えるので覚えておくと良いでしょう。

ロープを木などに巻くときは「もやい結び」を。ロープを張ったまんまテンションを変えたいときは「自在結び」。ロープに輪を作りたい時は「エイトノット」。短いロープどうしを連結したい場合には「テグス結び」。これらを必要に応じておぼえると良いでしょう。

もやい結び(ボーライン)

もやい結びのイラスト

もやい結び(ボーライン)とは、結ぶのもほどくのも楽な結び方です。しかも荷重が加わっても緩んだりほどけたりもせず、あらゆる場面で幅広く使用出来るロープワークです。

キャンプでロープを石や木立に結んだりする時に、このもやい結びは重宝します。また万が一、体をロープで固定すると言った状況に陥った時、このもやい結びを使用するのがベストでしょう。

もやい結びの手順

  1. ロープの途中に輪を作る。
  2. その輪に先端を通す。
  3. 先端をもとのロープの下を通す。
  4. ロープの先端を輪の中に戻す。
  5. 締めて完成。

絵で説明してある結び方はもやい結びの基本で、これ以外にも多くの結び方のバリエーションがあります。

自在結び(トートライン・ヒッチ)

自在結び(トートライン・ヒッチ)のイラスト

自在金具の様な役割を持つロープの結び方です。ロープを張った状態で、ロープの長さやテンションを変えたい時に便利です。先端の輪をペグなどにかけて使用します。

自在結びの手順

  1. ロープをクロスさせて輪を作る。
  2. ロープの末端をその輪に通す。
  3. 少し離れた場所で結び、さらにロープのもとの部分に一回巻きつける。
  4. もう一度結んで、
  5. 締めれば完成。

ロープのスライドがしにくい様であれば、①と②の部分を省いてもかまいません。

ダブル・フィギュア・エイトノット(二重8の字結び)

ダブル・フィギュア・エイトノット(二重8の字結び)のイラスト

固定した輪っかを作る結び方です。ロープの先端、途中、どちらでも結ぶ事が出来、強度が高い結び方です。しかし荷重がかかって結び目がきつくしまったり、濡れたりするとほどくのに苦労する結び方でもあります。

簡易シャワーやウォータータンクを木立に引っ掛けて使うときに便利なロープワークです。

ダブルフィギュアエイトノットの手順

  1. ロープを二つに折る。
  2. 一方をクロスさせ輪を作る。
  3. ロープの先端を一度、もとのロープに巻きつける。
  4. 先端を輪の中に通す。
  5. 締めれば完成。

テグス結び(フィッシャーマンズ・ノット)

テグス結び(フィッシャーマンズ・ノット)のイラスト

寝袋やテントを干す際には長いロープが必要になります。そんな時はこのテグス結びを使い、短いロープどうしを連結させて長いロープを作る事が出来ます。簡単で強度は高く、最もポピュラーな結び方です。太さが異なるロープにも使用出来ます。

テグス結びの手順

  1. 2本のロープを重ねる。
  2. 一方の先端をもう一方のロープに結ぶ。
  3. 同様に、もう一方のロープを結ぶ。
  4. 結び目を締め、
  5. 両方のロープを引けば完成。

さらに強度を高めたい時は、両方のロープの結び目を二重にすると良いでしょう。