初心者のための登山とキャンプ入門

自転車旅の温泉備忘録⑥ 島根・鳥取県の温泉

とみちゃん。四万十川の前で

2007年の5月7日東京から沖縄へ。とみちゃんと僕は自転車での旅にでました。旅のテーマには色々とありましたが「温泉に立ち寄りながら旅をする」と言うのもテーマの1つ。無類の温泉好きのとみちゃんが、旅の途中で立ち寄った温泉についてコメントします。

島根県 / 温泉津温泉「薬師湯」

島根県 【 温泉津温泉 薬師湯 】

はるばる雨の中、島根県の温泉津温泉までやってきた。

「元湯」と「薬師湯」いう公衆浴場がある。変わった造りの外見に惹かれ「薬師湯」に入ることになった。2階が休憩スペースになっているので、そこで待ち合わせをしようと2人で話していると、親切にも受付のおばちゃんが「3階にベランダもあるがこの雨じゃねー。コーヒーもあるから2階で飲んでいきなさい」と不思議なニュアンスで言ってくれた。入浴料300円を払えば無料でコーヒーも飲めて休憩も出来るスペースがあるなんて素晴らしい。今どきの日帰り入浴施設ですらタダでは水も飲めないところがあるというのに。

46度と熱めなので、湯口から離れて入浴した。それでも43度くらいあると思う。ドライヤーは無し。全国209箇所の天然温泉の中でたった11箇所しかない「オール5」の評価を受けた温泉。島根県ではこの「薬師湯」だけ。

鳥取県 / 三朝温泉「株湯」

鳥取県 【 三朝温泉 株湯 】

約840年前、源頼朝の家臣大久保左馬之祐という人物が源氏の再興祈願のために山陰の霊場三徳山への参詣途中に年老いた白い狼に出会い射殺そうとしたが、白い狼は神仏の使いかもしれないと思い見逃してやりました。その夜、白い狼の主である妙見大菩薩が夢枕に立ち、使いの白狼を助けていただいたお礼だと言って一本の楠の株根の下から湯が湧き出ていると告げられたのです。それからずっと三朝の湯はこんこんと沸き続けており、この株湯は今も現役で公衆浴場として親しまれている。

三朝温泉街の入り口から大分奥に進んで橋を渡り、小道に入ると「株湯」がある。タイミングよく株湯の案内看板を見つけたのでたどり着けたが、看板が無ければ迷ってしまう。

開けっ放しの入り口から入るとすぐに小さな脱衣所がある。洗髪はしてはいけませんと注意書きがある。三朝温泉は世界一のラジウム含有量と聞いた。ラドン(ラジウム)とは自然界に存在する物質中でもっとも強力なイオン化作用を有するものである。温泉自体には、においも色も無いので単純な温泉のように見えるが実はすごい温泉のようだ。

男性と女性の湯は共有されている。ちょうど真ん中からぶくぶくと湯が湧き出ている。入浴開始後10分程度で急激な発汗作用が起こる。そのためか株湯の外の坂道で倒れ、救急車で運ばれた人が今までに何人かいたらしい。湯上りにはペンチで体を休めましょう。

外には飲湯があり、ポリタンクを手にし温泉を持ち帰ろうといている人がいた。奥行き3mほどの浴室だが、きれいに管理がされている。お客がいなくなると受付のおばちゃんが度々脱衣所や浴室を掃除しているようだ。