インバカーゴへ。ニュージーランド南島の高速バス事情とマックのWi-Fi。
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1ドルバスのネイキッドバス / nakedbus
インバカーゴ / Invercargillへ、としたが日本ではインバーカーギルだろうか。日本語を見ることがないので、聞いたままをカタカナにすると「インバカーゴ」になってしまう。なのでこのままインバカーゴでいくことにしよう。
朝は6時に起き、7時の「ネイキッドバス / naked bus」に乗ってインバカーゴに向かった。ネイキッドバスとは噂の1ドルバスで、出発のだいぶ前からこのバスのチケットを買っておけば安くなるシステムになっているようだ。僕は一週間前ほどに買ったが、インバカーゴまでは30ドルだった。それでもかなり安い。
ニュージーランドの移動手段は主にバスになるが、僕が知っている限り3つの会社がある。「インターシティ / Intercity」は南島をほとんどカバーしている会社だった感じで、バスも高速バスの形をしてるし一番しっかりしているイメージ。そのかわり値段は高め。その次は「トラックネット / tracknet」テアナウやらミルフォードやらクイーンズタウンなどをつないでいるバス会社で、大体がシャトルバス。値段は安い。そして最後が「ネイキッドバス / nakedbus」。仕組みが良くわからないがトラックネットの車を使っており、途中で人を乗せたり降ろしたりするタイプのバス、なので時間にはルーズ。なので安いようだ。
そんな感じで「ネイキッドバス」に乗って出発した。素晴らしい朝である。雲一つなく青空は澄み渡り、羊も牛も相変わらず草を食べている。遠く東の方にある太陽の光線がきつくて景色も見られない。サングラスに欲しいなあと思う。
途中でバスはどこかで僕ら数名を降ろし去っていった。クイーンズタウンに向かうのだろう。そこに新しい車がやってきて僕らを載せてインバカカーゴに向かい、そして10時前には到着した。とても早い。信号がないので全ての道路が高速状態である。街を通過する時だけスピードを落とすくらいだ。
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インバカーゴのインフォメーションセンター前で降りると宿に向かう。「サザンカンフォート・バックパッカーズ / Southern Comfort Backpackers」だ。ここからは歩いて5分の距離。テアナウから電話で予約をしたので不安だったけれど、しっかりと予約は入っていたようだった。
このバックパッカー(ゲストハウス)は民家を改造したものだろう。ヨーロッパ風?スコットランド風?の建築の様である。かなりおしゃれで、調度品も上等なものが多い。床にはカーペットも敷いてある。しかし一番素敵なのは庭だ。ちょうど良い広さというか、植物の配置が見事というか、さほど大きな庭でもないのに、自分が大自然の中にいるような気にさせてくれる庭なのだ。向いの家の庭の木が奥行きを生んでいるのである。そして青い紫陽花がよい。主のセンスの良さを感じる。
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宿に荷物を置くと街に向かった。この宿はクレジットカードを扱っていないので、トラベラーズチェックを換金しなければならない。
インバカーゴの街は小じんまりとしているが、必要なものは揃っていそうである。きらいではない街だ。しかし田舎だろうからか、ヤンキー風?パンキッシュな人がたまにいる。刺青をしている男女も多い。旅行者だろうか。
換金はBNZでやった。今日のレートは65.33で、一万円を換金して153.02ドルをゲットした。これが2回目の換金なのでモノサシができた。
図書館、マックのWi-Fi
銀行のあとは近くの図書館へ。英語版のナウシカを読み、インターネットが使えるか調査した。事前の情報で図書館はインターネットが使えると聞いていたが、どうやらwifiは使えないようだ。図書館に用意されているPCの使用料は確か、30分で2ドルだったような気がする。これじゃああまり意味がないな。
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図書館を出ると久々のマックを食べに行った。ミルフォードトラック後のご褒美だ。そしてひょんな事から発見した。なんとここのマックはwifiを無料で提供しているのだ!今までインターネットに金をつぎ込んできたけど、とうとう無料で使えるのだ。気がつけば色々な事を調べまくって6時間も経ってしまった。昼飯はクオーターパウンダーのセット。途中でホットチョコレート。夜飯にハンバーガー2個。体には最悪であるが、途中で雨が降り買い物に行けなくなってしまったのだ。
スペイン人、マルコ
宿に戻ると面白い人に出会った。同じ部屋に宿泊しているスペイン人のマルコである。僕と同じく英語を話せないので仲良くなれるが、もう彼の英語は中学生1年生レベルである。使える単語が20個くらいかそこらで、発音もおかしい。文法もほとんどないので、ほぼニュアンスだけで理解しなければならない。新大陸を発見し、原住民と会話をしている気分だ。
彼はバルセロナの出身で42歳。バルセロナの街がビッグになりすぎて嫌らしい。田舎が好きなようだ。空手がどうとかで、日本語の数字を言えた。この部分の会話はさっぱりわからなかった。ニュージーランドには2ヶ月間ほどいて、その後は周りの島々を旅行しながら、趣味の写真を撮るようだ。インバカーゴから近い「スチュワートアイランド / Stewart Island」に行く飛行機を手配したが、雨が降って困っている、砂浜が濡れたら良い写真が撮れない、と嘆いていた。フィーリングでそう言っているのがわかる。見かけはちっちゃいウィッキーさんのようだ。
しかし話しているとウィッキーさん風の愉快なだけの人ではなく、トレーダーであることがわかった。カンパニー、バイ、カンパニー、セル、で理解することができた。しかし細かく聞いていくと、ドイツの国債のようなものを売買をしているようである。
そういう訳で時間もあり、色々な島をまわれることができるのだろう。「仕事をやめて2年間エブリディ、頭、ハード、私、ストロング、ンー、ンー」だったようだ。とにかく研究をがんばったらしい。そして彼からは、人と話す喜びをビンビン感じる。まるで無人島で遭難者を発見したようである。しばらく人と話す機会がなかったようだ。僕も同じ。そういうわけで僕はマルコと仲良くなった。(1/18 end)