初心者のための登山とキャンプ入門

韓国人仲間と旅行、タウポへ

3月の18日、金曜日は学校を休んで、語学学校の友人とタウポというところに2泊3日の旅行にでかけた。

18日金曜日。7時30分過ぎに起きる。天気はまずまずである。昨晩旅行の準備を何も用意をしていなかったので朝は忙しく、朝御飯も食べずに待ち合わせ場所のレイルウェイステーションに向け出発した。レイルウェーステイションは繁華街のはずれにある。僕のマンションからは歩いて20分以上はかかる。

レイルウェイステーションに着くと、スーパーマーケットのニューワールドで朝飯のクッキーを買う。買い終わって外に出ると続々と旅行のメンバーが集まってきた。メンバーはビビアン、リブ、リブの彼氏のエイデン、ジュ、そして僕の5人である。オール韓国人との旅が始まろうとしている。

旅のメンバー

左から、リブ、エイデン、ジュ、ビビアン

バスは9時にレイルウェイステーションを出発。バス会社はインターシティ、ニュージーランド内の大手のバス会社で、一番高級である。車内はきれいで、座席も日本の高速バスの様にクオリティが高い。トイレがあるのも魅力的だ。

バスの車内は韓国語で賑やかだ。この賑やかさは、旅が始まる前の儀式の様なものだ。旅行が始まった事を実感する。もちろん僕は何も理解できないが、僕の隣に座ったエイデンと英語でくだらない話をしながら、時間は過ぎて行った。しかし思うのだけれど、友人とこうやってわいわい旅行をするなんていつぶりであろうか。家族とか、友人の車で、とかはあるけど、こうやって大人数でバスで行くなんてまずない。多分10年ぶりくらいになるだろう。

やがてみな寝たりして静かになったので、僕は音楽を聞く事にした。久々の音楽だ。ノエルギャラガーの声を聞きながら、晴れた青空と雲を見ていると次第に気分が良くなってきて、いろんな事がどうでも良くなってきた。最近はずっと日本の地震のニュースを見続けて疲れていた。この3日間、その事は忘れて一度リフレッシュをしようと思った。

バスは数回各地で休憩のため泊まり、6時間後にタウポに到着した。空は真っ青で暖かい。街並みは特別変わったところもなく、ザ・ニュージーランド、と言ったところだろうか。ちなみにタウポはニュージーランドの北東のど真ん中に位置している。ウェリントンとオークランドのちょうど中間あたりだろうか。

バスを降りると一行はバックパッカーに向かう前に、スーパーマーケットに向かった。滞在中の食料の調達のためである。バックパッカー泊まりなので、皆で食事を作って食べるのであろう。初日の夜ご飯はビビンパ、二日目はステーキになった。あまり議論する様子も迷うこともなく、皆バンバン買い物かごに食材を入れて行く。
こうやって皆で食事を作る作業になれているのであろうか、決断力が良いのか、見ていて気持ちの良い買い物の仕方である。そして面白いのが、買い物かごに入れる前に、皆、僕に一度好きか嫌いかを聞いてくれる。もちろん全部好きであると答えた。スーパーを出るとアジアの食材店でコチュジャンを買い、バックパッカーへと向かった。

スーパーで食材の買出し
スーパーで食材の買出し

バックパッカーはティキロッジというところである。湖にダイレクトに面しているわけではないが、繁華街も近く静かなロケーションにある。

キティロッジ
キティロッジ周辺

部屋はきれいで、ダイニングとキッチンも大きく、テレビを見る部屋も別にあった。そして大きなテラスもあり、くつろぐためのスペースが多い素敵なバックパッカーである。チェックインを済ませ部屋で少しくつろぐと、早速ビビンパの準備を始めた。

キティロッジ

キッチンでは既にリブが米を炊いていたが、鍋から白い煙が立ち上り、それが換気扇に吸い込まれていた。米にこだわりのある僕としては、おいおいまじかよ、僕がやれば良かったか、なんて思ったが、誰も慌てていない。しかし確実に鍋の底が焦げて悲しい匂いがする。そんな僕のリアクションを見てリブが、私たちは普通これにお湯を入れて食べる、と言った。なるほど、こげたご飯で食べる雑炊的なものがあるのだ。

ビビンパ作り

ご飯が炊き上がるとそれに野菜、炒めた卵、コチュジャンを入れて完成である。ビビンパとは早くて簡単な料理だ、ということがわかった。しかしこうやってみんなが料理をしているのを見ると、力関係や皆のポジションがよくわかる。
今までリブとビビアン、どっちがリーダーか悩んでいたか、今回リブがボスであるという事がわかった。リブが中心的に動き、ビビアンがサポートしていた。それ以外の仕事をジュが様子を見てすすめている。
ただ不思議だったのが、リブの彼氏のエイデンが、卵を炒めるなどの重要なポジションについていることだった。いつも彼は気の強いリブの下で大人しい感がある。僕と同じく、「自分の仕事を探すのに一生懸命なポジション」、だと思っていたが、どうやらそうではないらしい。単純に料理が得意なだけであろうか。

ビビンパは美味しかった。多少米が焦げ臭い感じもするが、それでも美味しい。単純な味だけれど、短時間と少ない材料でこれだけの味なら満足である。僕も作りたいと思った。場合によってはこれに肉を入れたり、ごまドレッシングの様なものを入れるらしい。そして今回はこれに韓国ノリを入れて食べた。うまい。韓国ノリを入れて食べるビビンパの味は格別である。コチュジャンの辛さがノリのマイルド感とあわさり、また違った味わいになる。

しかし驚いたことは、先ほどのこげたご飯、どうやって調理して食べるのかなあなんて思っていたら、本当にお湯を入れて食べるだけであった。これはさすがに食べれねえよ、と思っていたら、みんなも一口くらいしか食べていなかった。どうやら焦げすぎたらしい。

食事風景

食後は部屋に戻り皆でボードゲームをやった。皆ルールをしらなかったので、自分たちで適当にルールを考えてゲームをやった。なかなか発想力がある人達であり、意外とオリジナルのゲームは盛り上がった。部屋は他の客もおらず、僕達だけで占領しているので快適。しかしこうやって友達同士で部屋に泊まることなんて10年ぶりなので楽しい。僕まで一緒に若返った気持ちになる。

部屋の様子

寝る前にリブと会話をした。楽しんでる?と聞かれたので、すごく楽しんでいる。最近色々と考えて疲れていたから、今はすごくリラックスできている、ありがとうと答えると、なぜありがとうなの?当たり前の事、私も日本の事をすごく心配している、でも彼らは強いから絶対に克服できる、だから心配しないで、と言ってくれた。うーん・・・ありがとう。(3/18 end)