ウェリントンでフラット探しファイナル
朝8時頃起きる。フラットの白人女性、エリカからのメールはまだ来ない。10時までにメールが来て、今日にでもフラットに移れるなら宿を延長しなくてもよい。しかし9時30過ぎてもやはりメールは来ない。なので宿を1日延長した。そしてもう一つやることがある。語学学校に行きフラットはなんとかなりそうだから、語学学校のアパートをキャンセルしたい、と言わなければならない。
語学学校の宿泊関係担当の白人のおばさん、ラェウィンに現状を告げた。今日フラットからのメールが来る、だが答えはまだわからない、とりあえずキャンセルをしたい、そしてフラットがダメだったらまたアパートの契約ができるだろうか。。。しかしそれもどうやら難しいようである。説明はいまいち理解できない。が、なんとなくラェウィンは色々と手続きをしてくれているようである。そして僕の現状を必死になって考えてくれている。ここでこの人に出会えたのは奇跡だろう。こういう人は、申し訳ないが頼りまくろう。またとないチャンスである。そしてそのうちケーキでも買ってお礼をしよう。
この時キャンベル語学学校では、発表会のようなものが行われていた。毎週金曜の午前中、卒業生達がスピーチ的なものをするようである。みんな笑ったりリアクションをしているが僕には何も面白くない。いつか僕にも、ここで発表する機会が訪れるのだろうか。今の僕からは想像できない。
結局ラウェインとのやりとりは、もしフラットがYESなら、月曜日にアパートの鍵を返してくれればいい、お金は払い戻します。もしNoなら明日からアパートに移ってください、の様になった。今日の分のアパート代は恐らく差し引かれないだろうが、とりあえず理想の形には持っていけた。お礼を言ってキャンベル語学学校を去った。
一度宿に戻るも、僕にはもうやることなど何も無い。もう一週間もウェリントンにいて歩きまわっているのだ。フラットからの連絡さえ来れば色々と動けるのだが。そしてもう待つパターンには疲れた。携帯を30分に一度確認するのにも疲れた。なぜこうも皆、僕を待たすのだろうか。期待させては突き放すのだろうか。ということで暇な僕は博物館めぐりに出かけた。
ウェリントンの博物館だけでなく、インバカーゴでも行った博物館もそうだが、ニュージーランドの博物館は面白い。テーマパークの様になっているのだ。例えば船のお話のコーナーなら、インテリアを船内にみたて、海の音もならし、時には映像も使ったりする。ところどころミニシアター的なものもあるし、飽きない様随所に工夫が凝らされているのだ。ただ単純に、物と文章だけでなく、雰囲気も存分に楽しむことができる。
しかし英語が読めない僕にはどちらにしろ、あまり盛り上がらない。あとはマオリの歴史が少ない。移民の歴史がメインである。しかし、どの博物館もこのボリュームで無料だからすごい。しかし僕の電話はうんともすんとも言わない。もしかして、プリペイドが切れてかからないのかな、と思って、一昨日電話を切られた不動産屋にイタ電をしてみた。ちゃんとかかったので大丈夫なようだ。
やることもなく、時間だけが過ぎてゆく。僕のドミトリーは白人女性二人がなにやら盛り上がっており、とてもそこに居れない。今19:20分。あと5時間もすれば、約束の今日が終わる。
暇なのでウェリントンの人のことを書く。僕は街中を歩いているだけなので、観光客かネイティブかわからないし、たった一週間の感想だ。
ウェリントンは芸術の街、と聞いていたが、この街はミュージシャンが多いようだ。街頭ミュージシャンはそこら中にいる。アコギ一本で歌う人。アンプでギターのみのでヘビメタを聴かす人、しかし誰を見ても街頭のままで終わりそうだ。僕がバルセロナの街頭で見たような本格的な人はいない。ここの人はみな、ただの音楽好きなだけに見えてしまう。またウェリントンが音楽なら、クライストチャーチは美術というイメージを持っている。街を歩いていてそのように感じた。
若者の服装は色々だが、イギリス風のパンキッシュな格好をした人もよく目立つ。髪の色が緑や赤で、ザックリとテクノ風にカットしていたり、ボディピアスをしている人も多い。タトゥーに関しては、パンキッシュに関わらず色々な人がしている。堅そうな職場でもタトゥーを入れている人を良くみる。
人種は様々、アジアも欧米もインドも多い。またここではマオリの人もよく見る。しかし白人が表立った仕事をしているようで、マオリは掃除系の仕事、肉体労働者によく見る。スーツを着て接客したり、営業したりするマオリをまだ一度も見ていない。どこかにいるかも知れないが。いまのところ、そんなところだろうか。
マックに移動して現在20:21分。依然メールはこない。ここマックで、「ついにフラットを手に入れたぞ!」という感動的な日記を書きたかったけれど、どうやらそれも無理なようだ。期待して今日一日を待ち続けたがダメなようである。明日からは語学学校の用意する高級アパートに移ることになる。残念だ。
ウェリントンでいつか、僕はフラットを見つけることができるのだろうか。不安になる。このままだと、えらい生活費に金がかかってしまい大変な事になる。なんとかしなければならない。まあとりあえずはアパートで身を落ち着けて勉強して、そして仲間をたくさんつくることだ。そこから色々な情報を得ることができるだろう。
思うように物事はすすまない。この怒りを英語学習にぶつけてやる。そしていつかあの女に文句を言ってやるぜ。(1/28 end)