初心者のための登山とキャンプ入門

フィリップアイランドでペンギンの上陸を見る

今日もいつもの通りの朝で、今日こそはメルボルンのミュージアムに行ってやるか、と思っていたらまた行かない事になった。ミリアから電話がかかってきたのだ。ミリアとはニュージーランドのミルフォードトラックを一緒に歩いた仲間である。彼女はメルボルンに住んでいて、一緒に歩いたミリアの彼氏のクリスもメルボルンに住んでいる。ということでフェイスブックで事前に連絡をとっていたのだ。そしたら今日突然電話がかかってきて、そしてペンギンを見に行かないか、という事になった。ペンギン?と思ったがミュージアムに行こうと思っていただけなので問題がない。恐らく3ヶ月ぶりくらいである。

ミリアとクリスはBOZOバックパッカーの近くまで車で迎えに来てくれた。それに乗り込むと南を目指した。目的地はメルボルンから2時間ほど南に走ったフィリップアイランドというところだ。巨大な島だが、橋がかかっているので車で渡る事ができる。
久々の会話で盛り上がるかも、と言う期待も虚しく、車の中の会話は盛り上がらなかった。ミリアは色々と話しかけて来てくれるが、話がどうしても続かないのだ。僕はアジア人に強いが西洋人に弱い。会話はできるものの、全く盛り上がらずに終わってしまう。そんな感じで車は走り続け、僕は車内で流れているアンビエントな音楽のおかげでぐっすりと眠りに着くことができた。

フィリップアイランドに着きご飯などを食べしばらくするともうペンギンを見る時間となった。ペンギンを見る時間とはなんぞや、という感じではあるが、どうやらペンギンが海から帰って来て陸に上陸するのを見るというのだ。もうちょっと詳しく言うと、数日間海に餌採りに行ったペンギンが、自分の住処に帰って子供に餌をやる、という感じである。その上陸の瞬間をお金を払って決められた場所で見るのだ。今日のペンギンの上陸予定時間は18:00頃、数は965匹、と書いてあった。
海岸沿い、ほぼ海の目の前に設けられた石の観客席でペンギンの上陸を待つ。夕日で空が赤く染まってゆく、波はざぶーんざぶーんとよせてはかえす、そして一番星がきらきらと輝く、それにつれて確実に寒くなってゆく。さすがにこの季節の海、ダウンでもぎりぎりの寒さだ。ビーサンで来てしまったので、かばんに足を突っ込んで寒さをしのいだ。

18時を少し過ぎてペンギンはやってきた。予想より小型である。遥か遠くの方で大群のペンギンが上陸している。やっとこさ僕らの近くでもペンギンが上陸し始めたが、しかしそれでもいかんせん遠い。ほう、という感じである。とりあえず観察してわかったことは、ペンギンは単独では上陸しないことである。一番乗りで一匹のペンギンが上陸しても、海辺でうろうろしてみんなの到着を待っているのだ。そして6匹かそこらか集まって始めて行動し始める。団体でよちよちと丘に向かって歩くのだ。そして面白いのは、丘の近くになるとみんなダッシュするのだ。丘には草むらがいっぱいある。なのでそこ目指して皆一目散に突っ走るのだ。

そんなこんなでペンギン観察は終わった。そして帰路の旅へとついた。時間が経つのはあっというまである。そして僕と彼らの会話もあまり盛り上がらなかった。とても残念だ。もっと英語が話せれば、と思う。(5/7 end)