初心者のための登山とキャンプ入門

ニュージーランドのインターネット事情 ミルフォードトラック日記 ③

デボンポートのビーチ

1月8日土曜日。朝3時過ぎに起きた。4人部屋のドミトリーには結局他の客は入ってこず、部屋には僕ともう一人インド人がいるだけであった。
昨晩は彼が部屋から出た瞬間、間髪を入れず電気を消し寝る態勢を作った。そのせいもあり部屋に戻ってきた彼も大人しく寝た。おかげで静かに暗い部屋で寝ることができたが、夜中の3時過ぎに起きてしまって中途半端だ。部屋のクーラーも寒かった。2段ベッドの上で寝ているのでクーラーからの風が体に当たり続け、寒くて何度も起きた。ちなみに今オークランドは朝6時過ぎ、日本は2時過ぎ(サマータイム)である。

と、いうことで部屋のインド人が起きるまで日記を書こうと思う。
僕の英語について。日本を出発してからここにつくまでの経験で、はっきりとわかったことがある。僕の英語は伝わるが、相手の英語は僕に伝わらない、ということだ。つまり僕が彼らの言っている事を理解できないのだ。なので真っ先に鍛えたいのはリスニングの力であろう。目標がはっきりと決まった。
ちなみに理解しやすい英語を話すのは欧米人(色が白い人)だが、アジア人の英語は聞き取りづらい、というのがわかった。

今、もっと英語を話したい、と強く思っている。自分の意見をしっかりと相手に伝えたいのだ。特に、何かを教えてくれた人や手伝ってくれた人に、気の利いたお礼を言いたい。そんな事を考えていたら10年前に一人で行ったスペイン旅行を思い出した。初の海外旅行のスペインでかばんを盗まれる、という人生最大のピンチを向かえたが、その時もアメリカ人とフランス人のカップルに助けられた。彼らにしっかりとお礼を言うことができなかったことを今でも後悔している。なので今回の旅でそのような事があれば、ちゃんと僕の気持ちを表現出来るようにがんばりたい。そして出来るなら逆に誰かを助けられるくらいの英語力を身につけたいものだ。

さて、そろそろ良い時間だ。出発の準備でもしようか。今日はまた近くの別のバックパッカーに移動する。それから市内観光と買い物をする予定だ。

...続き。

僕が出発の準備をしている時、同室のインド人が話しかけてくれた。名前はキースーだったか。また名前を忘れてしまった。
彼はニュージーランドにいる友だちに会いにここに来たと言う。4日間しか滞在日がないようで、今日も同じ宿に泊まるが、窓がないので他の部屋に移ると行って言た。しかし本当に彼の英語がかわからない。これは明らかに僕が聞き取れないのではなく、彼の英語のせいだ。質問をする時の全ての単位がhow longなのでわかりづらい。飛行機の値段を聞く時もHow longを使っていた。
キースーは冷蔵庫からクッキーを取りだした。あなたのですか?と聞かれ、違うと言う。そしてクッキーの袋をあけ、一つ取り出し、Do you like it?と言いながら僕にくれた。そしてもう一つ、Do you like it? と言いながらフルーツバーをくれた。他の客が残したものだろう。窓のない狭い室内で二人でクッキーをぽりぽりと食べた。ちなみに葛西を知ってるか?インド人がいっぱいるぞ、と質問すると、知らないと言った。まあそうだろう。

キースーに別れを告げ、ベースオークランドをチェックアウト、今日の宿泊先であるNomads Fat Camel Hostel に向かった。南国の朝である。風が冷たくて心地がいい。
まだ朝の7:30分なのでNomads ではチェックインができなかった。なので荷物だけを預けて街を散策することにした。

オークランドの港

とりあえず港あたりをぶらぶらとする。埠頭の先に歩いていったり、ヨットを見たりした。コンビニで朝飯のバナナとコーラを買う。バナナは一本1ドル20セントのようだ。

バナナとコーラ

ぶらぶらと充分時間を使ったつもりであったが、バックパッカーのチェックインにはまだまだ時間があったので、フェリーに乗りオークランドシティの対岸にあるデボンポートと言う街に向かった。フェリーは往復で10ドルと50セント。乗船時間は15分ほどだったと思う。
デボンポートは小さな港町で、ビーチもあり、人も少なく気持ちがいい。沖縄を一人でぶらぶらと歩いているようである。しかし特にやることもなかったので、近くにあるマウントビクトリア、という小さな山に登った。
マウントビクトリアは歩いて登るのにちょうど良いサイズの山で、頂上からの眺めは素晴らしかった。360度見渡せるし、良く整備されているし、色々なポイントポイントにベンチがあるので、気に入った場所でくつろげるのだ。

マウントビクトリアの頂上
マウントビクトリアからの眺め

マウントビクトリアを降りたあとはビーチ沿いの道を歩き、WIFIが無料で使えると書いてあるカフェで昼食をとった。

しかしWifiを無料でつなげることはできず、結局2ドルで1時間インターネットにアクセスできる権利を買ってしまった。(あとで調べると、店員に言えばクーポンをもらえるとのことだった)。
ニュージーランドに到着してから初めてインターネットにアクセスすることができた。しかし1時間の制限があるとゆっくりとネットを見ていられない。焦ってしまいカフェでまったりと言う雰囲気でもない。とりあえずミクシイの日記の返事を書き、いくつか人にメールを送った。しかし一番肝心な、ファイルをネット上にアップロードする作業ができなかった。せっかく毎日日記をかいていても、これじゃあいつまでたっても日記を人に見せることができない。はてどうしたものだろうか。
ニュージーランドのインターネット事情はどうだろうか。街を歩いていても無料でWifiにアクセスできるところなど見つからないし、宿でもWifiにつなぐためには使用料を支払わなければならないのだ。今のところ考えられる手段としては、カフェでコーヒーを飲み無料で1時間使えるクーポンをゲットする、という方法が一番安い方法だと思われる。図書館は無料でインターネットに繋げられると聞いたので、今度行ってみようか。

フェリーでオークランドシティに戻ると、チェックインをしに Nomads Fat Camel Hostel に向かった。本来ならこのまま買い物などをしたいところだけど、定期的に頭がふらふらするので、少し宿で仮眠をとることに決めたのだ。時差ぼけというやつだろうか、長時間の移動の疲れがでたのだろうか。

仮眠はなんと5時間にも及んだ。ここにきてやっとぐっすりと眠ることができたが、果たして夜は眠れることができるのだろうか。
寝起きにコーヒーを飲んでいると、イスラエル人のサムライ?というような名前の男に声をかけられた。彼の英語は非常に聞き取りやすい。以前沖縄の宮古島で話したイスラエル人の英語も聞き取りやすかった。 サムライとの話は多少盛り上がった。イスラエルと言えばトランスなのだ。トランスの話を切り出せば、大抵は仲良くなれると僕は思っている。案の定彼のアイポッドにはトランスがいっぱい入っており、おすすめのミュージシャンも教えてくれた。しかし、これが僕の会話の限界である。うまく自分の気持ちが伝えられないと、とても寂しい。もっと仲良くなりたい。やはり学ぶべきは英語である。

5時間も寝てしまったせいで今日の予定は全てパーになった。予定だった店も夜になり全て閉まってしまい、しょうがないので近くの公園を歩いたり、街をぶらぶらとした。暇である。
夕食はコンビニでレンジでチンするだけのメキシカンピラフとラーメンを買った。ここ3日間ほとんど主食がパンだったのでさすがに飽きてきた。店に入って食べるのも面白いけど、それも刺激がなくなってきたので宿のキッチンで自分で作ることにした。
3ドルのメキシカンピラフはうまかった。小さいカップラーメンもうまかった。フォーのような味のするスープで、香草が効いてとても美味しかった。このシリーズも今後買いである。

レンチンの晩御飯

そして今、宿の共用スペースで日記を書いている。
明日は空港近くの宿に移動である。その前に大荷物を担いで買い物をしなければならない。

これまでの感想。ニュージーランドは涼しくてとても過ごしやすいが、日差しはかなり強い。今日少し歩いただけだが、もう手がヒリヒリするし、顔も暑い。気を抜くと日焼けが大変になりそうなので注意しなければならない。また太陽は夜9時あたりからやっと沈みはじめる。なので夜9時に公園のベンチでぼーっとしてても、とても自然な感じがする。夜の公園散歩も怖くない。

あと時差ぼけのせいだろうか。ふらっ、とすることが多い。頭もうまく回らず、日記を書くのに手こずる。早くここに慣れて、これから先に待ち構えているミルフォードトラックのトレッキングに備えなければならないのだ。
さてさて、夜の12時を過ぎたがこれからちゃんと寝れるだろうか。(1/8 end)