トレッキング出発の準備 ミルフォードトラック日記 ⑦
2011年1月12日水曜日。今日も朝9時頃に起きた。一昨日に続き、昨日も早く眠る事ができた。僕の時差ぼけはだんだんと落ち着きを見せているようである。しかしぼーっとしてしまうのは依然変わらない。
今日は珍しくテアナウの空が曇っており、とても寒い。現在朝の10時だが、僕は靴下を履きダウンを着てその上にジャンパーを着ている。足は布団に突っ込んでいる。キーボードを打つ手が寒いと感じる。それくらい僕は寒いのだけれど、半袖の人も多くみかけるので僕が寒がりなだけだろうか。ニュージーランドは暖かいと聞いていたが、本当に暖かいのだろうか。テアナウが湖の街だから寒いのだろうか、標高が高いのだろうか、ニュージーランドの南東の南の方だから寒いのだろうか。まだ良くわからない。今ニュージーランドは夏だと言うが、これで夏と言うなら大変だ。水遊びなんか絶対にしたくない。とりあえず今のところ感じたのは、日差しだけが暑い、ということだ。日差しに当たっている時は暑いなあと思うが、建物の中に入ると肌寒く感じるし、日陰に移動するだけでも肌寒く感じる。なので今日みたいに曇ってしまうとどこもかしこも寒くなってしまうのだ。山はもっと寒いことだろう。暖かい服と言えばインナーダウンしかないので心配だ。
本日の予定はまず、明日のミルフォードトラック行きの準備。ミルフォードトラックのトレッキングが終われば、またここテアナウに戻って来る予定なので、トレッキングに持っていくものと持っていかないものに分ける。そして持っていかないものは宿に預ける。多分預かってくれると思う。またインターネットにアクセスをして、たまっている色々なことをする。バックパッカーでwifiを使うのに1時間5ドルもするので恐ろしい。やることをまとめてダッシュでやらなければならない。特に本日力を入れて調べたいのは、トレッキング後の僕の身の振り方についてである。明日になればミルフォードトラックに出発するが、それが終わってしまうともうやることがないのだ。宿の予約すらしていないし、行き先も決まっていない。僕はどうするべきか、をしっかりと考えなければならない時期なのだ。以上が本日の予定。
時間もあるのでここテアナウのことや宿のことを書こうと思う。
テアナウはテアナウ湖畔の街である。
とても小さい街だ。少しあるけば大抵の場所は見れてしまうので、特別にのんびりしたい場合か、もしくは何かアクティビティでもしないと時間はありあまってしまうだろう。湖のほとりでのんびりとするのもいいが、とても暑いか、あとは湖の強風である。なので僕はのんびりしようとなんて思えない。
そのテアナウ湖を眺めながら、宿泊先である「Te anau Lakefront Backpackers」はある。ロケーションはとてもいい。二棟に別れたゲストハウスで、テントを張れるエリアなどもある。
僕が寝ているドミトリーは、2段ベッドが3つある6人部屋。男女混合のドミトリーだ。オークランドのマンション型のバックパッカーには女部屋が用意されていたが、こういう部屋数の少ないバックパッカーでは男女混合が普通なのかもしれない。また部屋の昨日までのメンツは、常に荷物をぶちまけっぱなしの無口なボウズと、いつも上半身裸のボウズとジェイミーと僕、そしてオランダ娘?二人がいた。しかし本日の朝、荷物をぶちまけっぱなしのボウズと僕以外の人は宿を去った。また新しい客が入ってくるのだろうか。
他にも部屋はいくつもあり色々な人がいるが、僕以外のだいたいの人が真面目そうな雰囲気を出している。オークランドのバックパッカーには悪ガキっぽいのがたくさんいたが、ここにはその様なタイプの人はいないようだ。年齢は20代前半から半ばの人が多く、ほぼ白人。国籍は皆不明。夜のリビングルームは賑わっているが、皆何語を話しているのかわからない。それを聞いていると日本語で叫びたくなる時がある。たまに街でアジア人を見ると妙に落ち着く。一つ5、6人の大きな若者グループがあり、夜はリビングルームで騒がしいが、僕が寝ている部屋ではそこまでうるさく感じ無いのでいつもすんなりと眠れることができる。
オークランドからテアナウまで、今まで4つのバックパッカーに宿泊したが、設備はほとんど同じ様なものだ。トイレ、シャワー、キッチンはもちろんあり、キッチンの設備もほとんど同じ。電子レンジ、コンロ、湯沸かし器、トースターなど必要なものは揃っている。オークランド空港近くのスカイウェイロッジのキッチンはとても充実していた。無料で使える大量の調味料、コーヒーや紅茶もただで飲むことができた。こんなところが罰kパッカーの感想である。
(いったん日記終わる)
(日記の続き)
僕はインターネットが使いたいと宿のフロントを訪れた。手続きは簡単だったのだが、インターネットにアクセスしてみると、このバックパッカーのwifiの電波がかなり悪く接続することができなかった。なのでまたフロントで払い戻しをしてもらい、街のネットカフェへと向かった。
一件目に入ったコインランドリーとインターネットが合体したところは、1ドルで12分インターネットを使う事ができる。しかし繋げてみと日本語が使えないことがわかった。そういえばそうだ。2ドルも入れてしまったのでどうしようと迷ったが、英語サイトでシャトルバスの時間を調べるのには使えた。どうやらテアナウからダニーデン行きのバスはなく、インバーカーギル行きのバスならあるようだった。インバーカーギルからダニーデンに行くバスもあるようである。
その後はwifiが使えるネットカフェに移動した。1時間で6ドルと高いが、自分のパソコンを持ち込めるのが嬉しい。そしてそこで僕はメールを返信したり、ミクシイをチェックしてみたり、そしてトレッキング終了後に訪れる予定の、インバーカーギル行きのバスの予約をした。いつものトラックネットより安いネイキッドバスのチケットを購入。残念ながらインバーカーギルの宿はホームページを持っていなかったので予約することができなかった。しかしなかなかネットカフェは便利だと思う。利用時間は1時間と書いてあるが、自由にログアウトすることもできるのでページの閲覧中はログアウトして時間を節約することができる。なので合計1時間30分くらいはそこにいたのではないだろうか。
宿に戻ると明日のための荷造りを始めた。ミルフォードトラックに持っていくものと持っていかない物を分けた。そして必要のない方はフロントに預けなければならない。
僕が荷物を広げて荷造りをしていると、新しい宿泊者が部屋に入ってきた。一人はアメリカ生まれのドイツ人で、金がないのでヒッチハイクで旅をしているようだ。腕に大きな刺青をしており、口に輪っかのピアスをしている。なかなか陽気な人である。彼はIRDナンバー、ニュージーランドで仕事をするのに必要なナンバーだが、それの取得方法を丁寧に紙に書いて教えてくれた。彼との会話は非常にスムーズに行って嬉しかった。そしてもう一人はオーストラリア人である。彼もなかな陽気な人で、ニュージーランドのどこかをカヌーで5日間旅して来たらしい。日本語を教える仕事につくことを考えているらしく、日本人の僕に興味を持ってくれた。しかもなんと彼は明日ミルフォードに行くのである!素敵な偶然で、彼と一緒にミルフォードトラックを歩く事ができるかもしれない。一緒に行こうぜ的な事を言っていたが、果たして僕が一緒に歩いても良いものだろうか。明日聞いてみようと思う。
さあ明日からはとうとうミルフォードトラックのトレッキングだ。道中3泊、ミルフォードサウンドで1泊の4泊の予定だ。その後はまたこのレイクフロントバックパッカーズに戻ってきて、翌日は早朝バスに乗ってインバーカーギルに向かう。そうそう、そういえば荷造りのあとに、インバーカーギルの宿の予約のために電話をかけた。初めての電話での宿の予約でかなりナーバスだったが、うまくいったようだった。電話を切ると清々しい気分になった。(1/12 end)